「寝たきり介護」をするときの5つの注意点

寝たきりの高齢者は、自分の意思で身体を動かすことが困難なため、適切な知識がないと症状の悪化を招くことがあります。ここでは、自宅で介護する際に注意すべき5つのポイントを紹介します。

1. 「床ずれ」に注意する

寝たきりの状態では、同じ姿勢が続くことで「床ずれ(褥瘡)」が発生しやすくなります。皮膚の一部が持続的に圧迫を受け、循環障害が起こることで壊死してしまう症状です。

床ずれを防ぐためのポイント

  • 2時間ごとに体位交換を行う
  • 身体に合った寝具を使用する
  • シーツをピンと張る
  • 下着やパジャマのゴムが食い込まないようにする
  • 栄養をしっかり摂る

特に高齢者の皮膚はデリケートなので、小さなシワや衣類の締め付けにも注意しましょう。

2. 「廃用症候群」を予防する

長期間寝たきりの状態が続くと、筋力や関節機能が低下し、「廃用症候群(生活不活発病)」を引き起こします。

予防のための対策

  • できるだけ短い距離でも歩くようにする
  • 体位交換を定期的に行う
  • 座る時間を増やす
  • 関節をゆっくり動かす
  • ベッド上でできる簡単な運動を行う(足首を回す、手足を曲げ伸ばしする など)

3. 食事時の「誤嚥」を防ぐ

高齢者の食事では、誤嚥による肺炎のリスクが高まります。誤嚥とは、飲み込む力が衰え、食道を通るべきものが気管に入ってしまう状態です。

誤嚥を防ぐためのポイント

  • 正しい姿勢で食事をする(椅子に深く腰掛け、膝は90度に曲げる)
  • ベッド上の場合、リクライニング角度を45〜80度に調整する
  • 食事前に排泄を済ませ、口腔内を清潔にする
  • できるだけ自分で食べるように促す

また、食欲が低下している場合は、噛む力や飲み込む力が衰えている可能性があるため、食事の形態を工夫することも大切です。

4. 「排泄ケア」は自尊心を尊重する

寝たきりの方の排泄介助では、プライバシーや自尊心を傷つけないよう注意が必要です。

排泄ケアのポイント

  • 排泄を促す声掛けをし、ルーティン化する(食前後や就寝前など)
  • できることは自分でしてもらう
  • 便器が使える場合は可能な限り利用する
  • おむつ交換はスムーズに行う

おむつ交換の際は、肌が湿ったままにならないようにしっかり拭き取ることが大切です。また、便が尿道に入らないよう拭き方にも注意しましょう。

5. 身体を清潔に保ち「床ずれ」を防ぐ

寝たきりの方は入浴が困難になるため、皮膚免疫の低下による床ずれや感染症のリスクが高まります。

身体を清潔に保つ方法

  • 蒸しタオルで身体を拭く「清拭(せいしき)」を行う
  • 介護保険サービスを活用し「訪問入浴介護」を利用する

清拭には、血行促進やリラックス効果があり、床ずれの早期発見にもつながります。また、訪問入浴介護を利用すると、看護師のサポートを受けながら入浴できるため安心です。


まとめ

寝たきり介護では、

  1. 床ずれの予防
  2. 廃用症候群の防止
  3. 誤嚥のリスク管理
  4. 排泄ケアの工夫
  5. 身体の清潔維持

が重要なポイントとなります。

ご家族や介護者にとっても大変な負担がかかるため、介護サービスの活用も視野に入れながら、無理のない介護を心がけましょう。

 この記事を書いた会社についての紹介

合同会社トイロライフは神奈川県横浜市で保険外訪問介護・看護事業を行っています。保険内サービスを補うことに加え、十人十色の夢や希望を叶えることを目指しています。
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