物盗られ妄想の原因と対応
認知症に関連する妄想の一つに、「物盗られ妄想」があります。この妄想は、大事な物が盗まれたと訴える症状です。このページでは、物盗られ妄想の原因やその対応、改善策について詳しく解説します。
目次
- 物盗られ妄想とは
- 出現頻度が高い妄想
- 身近な人が疑われやすい
- 物盗られ妄想が起こる原因
- 物盗られ妄想が起こった時の対応
- 物盗られ妄想に対処する方法
物盗られ妄想とは
物盗られ妄想は、認知症でよく見られる被害妄想の一つで、重要な物を盗まれたと思い込む症状です。特に財布や現金、貯金通帳、宝石類など、財産に関連するものを盗まれたと訴えることが多いです。
認知症では、記憶障害が影響して「自分が物を置き忘れた」ことを忘れてしまうため、すぐに「盗まれた」と思い込むことがあります。
出現頻度が高い妄想
物盗られ妄想は、認知症患者において比較的頻繁に見られる症状です。調査によると、認知症の患者の約15%が妄想を経験し、その中でも特に財布や貯金通帳が盗まれたと訴える物盗られ妄想が8割以上を占めています。
身近な人が疑われやすい
物盗られ妄想が発生すると、最も疑われるのは、介護をしている身近な人です。特に、お嫁さんや娘さん、またはヘルパーや施設の職員などが疑われることが多くあります。
物盗られ妄想が起こる原因
- 記憶障害や思考力の低下
認知症によって記憶障害が進行すると、自分で物をしまったことを覚えていられません。また、思考力の低下も影響し、失われた物を「盗まれた」と解釈することがあります。 - 不安感や喪失体験の連続による怒りや悲しみ
高齢になると、親しい人や財産を失ったり、健康に不安を感じることが多くなります。これらの喪失体験が蓄積され、物が見当たらないときに「誰かが盗んだ」と感じることがあります。
物盗られ妄想が起こった時は
- 落ち着いて話を聞く
妄想を否定せず、「それは大変ですね」などと同意して話を聞きましょう。その後、物を探しながら「一緒に探してみましょう」と声をかけ、見つかった場合は「よかったですね」と肯定的に対応しましょう。 - 別の話題に変えてみる
興奮している場合は、物の話から別の話題(例えば、好きなテレビ番組や食事の話)に切り替えることで、落ち着かせることができます。
物盗られ妄想に対処する方法
- 話を聞く機会を増やし、不安感を軽減する
本人が不安を感じていないか、日常的に話を聞くことで、物盗られ妄想が改善されることがあります。 - サービスの利用で介護負担を減らす
家族だけでは感情的になりがちなため、ケアマネージャーに相談し、デイケアなどのサービスを利用して介護負担を軽減しましょう。 - 医療機関で診察を受ける
妄想がきっかけで認知症が発見されることもあります。初期段階での診察を受けることで、症状改善や進行抑制が期待できます。
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