褥瘡予防に効果的な「背抜き」の方法とその効果

背抜きとは?

「背抜き」という床ずれ(褥瘡)の予防方法をご存じですか? 寝たきりの方を介護していると、長時間同じ姿勢が続き、皮膚や筋肉に負担がかかることがあります。背抜きを行うことで、その圧迫感や違和感を和らげることができます。

今回は、在宅介護で実践しやすい「背抜き」の方法や効果について、わかりやすくご紹介します。


背抜きの目的と効果

1. 褥瘡(床ずれ)の予防

褥瘡は、同じ姿勢を続けることで血行が悪くなり、皮膚や組織が損傷することで発生します。特に、体の重みが集中しやすい仙骨部やかかとなどに発生しやすいです。

背抜きを行うことで、ベッドと体の間に適度な隙間を作り、皮膚への圧迫を軽減し、褥瘡の予防に役立ちます。

2. 誤嚥の予防

圧迫感や違和感があると、無意識に体勢を変えようとして姿勢が崩れ、誤嚥(食べ物や唾液が気道に入ること)につながることがあります。 背抜きを行い、適切な姿勢を保つことで、誤嚥のリスクを減らすことができます。

3. 違和感や不快感の軽減

長時間同じ姿勢でいると、背中や腰に圧迫感が生じ、不快感を感じやすくなります。また、ベッドの昇降時に衣類やシーツのしわができることも、違和感の原因になります。

背抜きを行うことで、これらの不快感を和らげ、快適な状態を保つことができます。


背抜きの方法

1. 背中の圧迫を軽減する

  1. 片手を肩の下あたりに入れ、軽く持ち上げて隙間を作る。
  2. 反対の手を使って、服やシーツのしわを伸ばす。

2. 腰(尻抜き)の圧迫を軽減する

  1. 片手で腰を軽く持ち上げる。
  2. もう片方の手で服やシーツのしわを伸ばす。

3. 足(足抜き)の圧迫を軽減する

  1. 片手でかかとを下から支える。
  2. もう片方の手でズボンの裾を持ち、しわを伸ばす。
  3. シーツも合わせて整える。

背抜きをサポートする介護用品

ポジショニンググローブやスライドシート

介護現場では、摩擦を減らし、介護者と要介護者双方の負担を軽減するために、ポジショニンググローブやスライドシートがよく使われます。

おすすめ商品:スライドシート(パイプ状)

  • 折りたたまずに使用でき、滑らかな表面でスムーズな移乗をサポート。
  • ベッドから車椅子やリクライニングチェアへの移動を楽に。

まとめ

背抜きは、電動ベッドを使用している場合はもちろん、寝たきりの方の介護にも有効な方法です。 定期的に行うことで、褥瘡の予防や誤嚥防止、快適な姿勢維持につながります。

また、背抜きだけで血流の改善が難しい場合は、軽いマッサージなども併用するとより効果的です。

日々の介護に取り入れ、快適な環境を整えましょう。

 この記事を書いた会社についての紹介

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