老老介護・認認介護とは?初心者にもわかりやすく解説

 近年、日本社会では高齢化が進み、さまざまな介護の形態が問題視されています。その中でも特に注目されているのが「老老介護」と「認認介護」です。これらは聞きなれない言葉かもしれませんが、私たちの生活にも深く関わる重要な問題です。本記事では、これらの概念や現状、問題点、そして解決策について、初心者でも理解しやすいように詳しく解説していきます。

老老介護・認認介護とは?

老老介護とは

老老介護とは、高齢者が同じく高齢者を介護する状況を指します。具体的には、例えば70代の夫が同じく70代の妻を介護するといったケースです。日本の平均寿命が延びる中で、このような状況はますます増加しています。

例えるなら、疲れやすい長距離走者が、同じく疲れた仲間を支えながら走り続けるようなものです。どちらも体力的に余裕がないため、負担が大きくなります。

認認介護とは

一方、認認介護とは、認知症を患っている高齢者同士が介護し合う状況を指します。これは老老介護よりもさらに深刻な問題で、介護者自身も適切な判断やケアができない状態であるため、さまざまなリスクが伴います。

これは、視力の弱い人が暗闇で道案内をするようなもので、お互いに助け合いたい気持ちはあっても、適切なサポートが難しい状況です。

老老介護の実態

介護者の状況

老老介護の現状を見ると、多くの高齢者が自分自身も健康上の問題を抱えながら、パートナーや家族を介護しています。体力や健康面での不安を抱えつつも、他に頼れる人がいないため、自分たちだけで介護を続けざるを得ない状況が多く見られます。

例えば、腰痛を抱えるおばあちゃんが、足が不自由なおじいちゃんの世話をしているといったケースです。おばあちゃん自身も痛みと戦いながら介護を行うため、双方にとって非常に負担が大きくなります。

老老介護・認認介護の問題

体力的な負担

高齢者同士の介護は、体力的な負担が非常に大きいことが問題です。若い世代と比べて体力や筋力が低下しているため、介護作業が大きな負担となり、介護者自身の健康を損なうリスクが高まります。

例えば、重たい介護用ベッドの調整や、要介護者の体位変換など、若い人でも大変な作業を高齢者が行うのは非常に困難です。これが続くと、介護者自身が倒れてしまう「共倒れ」の危険性も高まります。

精神的な負担

また、精神的なストレスも大きな問題です。介護は24時間体制になることも多く、休む間もなく世話を続けることで、精神的な疲労や孤独感が増していきます。これがうつ病や認知症の発症リスクを高める要因にもなります。

たとえると、一人で重い荷物を持ち続けるようなものです。最初は何とか持てても、時間が経つにつれて心も体も疲れ切ってしまいます。

老老介護・認認介護の原因

平均寿命と健康寿命の延伸

平均寿命が延びる一方で、健康寿命(健康で自立した生活ができる期間)はそれほど延びていません。この差が生じることで、介護が必要な期間が長くなり、結果として高齢者同士の介護が増加しています。

これは、車の寿命が延びても、定期的なメンテナンスが必要になる期間が長くなるようなものです。長く使える一方で、手間も増えてしまうという状況です。

社会的な要因

核家族化地域コミュニティの希薄化も大きな原因です。昔は大家族で助け合いながら介護を行っていましたが、現在では子供が遠方に住んでいたり、一人暮らしの高齢者が増えていたりするため、身近に頼れる人がいない状況が多くなっています。

これは、助け合う仲間がいない中で、一人で大きなプロジェクトを抱えるようなものです。サポートがないため、負担が集中してしまいます。

老老介護・認認介護の解決策

地域包括支援センターへ相談する

地域包括支援センターは、高齢者やその家族が抱える問題について総合的にサポートしてくれる機関です。ここでは、専門のスタッフが介護に関する相談に乗ってくれ、適切なサービスや支援策を紹介してくれます。

これは、困ったときに何でも相談できる「地元の頼れるお医者さん」のような存在です。一人で抱え込まず、まずは相談してみることが大切です。

介護サービスの利用を検討する

デイサービス訪問介護ショートステイなど、さまざまな介護サービスを利用することで、介護者の負担を軽減できます。これらのサービスは、専門のスタッフが介護をサポートしてくれるため、安心して利用できます。

例えば、家事で忙しいときに家政婦さんをお願いするような感覚です。プロに任せることで、自分自身も休息を取ることができます。

施設への入居を検討する

場合によっては、介護施設への入居も選択肢の一つです。専門的なケアが受けられる環境で生活することで、要介護者の生活の質を向上させるとともに、介護者の負担も大きく軽減されます。

これは、特別なケアが必要なときに、専門病院に入院するようなものです。適切な環境で適切なケアを受けることで、双方の負担を減らすことができます。

まとめ

老老介護・認認介護は、高齢化社会が抱える深刻な問題です。しかし、一人で抱え込まずに、適切なサポートやサービスを利用することで、その負担を大きく軽減することができます。私たち一人一人がこの問題を理解し、周囲と協力しながら解決策を見つけていくことが重要です。

人生100年時代と言われる現代、長く生きることだけでなく、質の高い生活を送ることが求められています。そのためには、社会全体で支え合い、助け合う仕組みを活用していくことが大切です。

 この記事を書いた会社についての紹介

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